【ネタバレなし】このミステリーがすごい!2021年版 国内編第1位『たかが殺人じゃないか』を読んだ感想

たかが殺人じゃないか とは

たかが殺人じゃないか

辻真先(つじまさき)先生が2020年5月に東京創元社から出版されたミステリー小説。
なんと御年88歳の現在も精力的に活動されている、まさにレジェンド。
過去には『鉄腕アトム』『サザエさん』『デビルマン』『Dr.スランプあられちゃん』の脚本家としても活躍。
そして、なんと本書刊行時点でも、みんな大好き『名探偵コナン』の脚本も手掛けられているということだから驚きだ。

ミステリランキング3冠
第1位『このミステリーがすごい! 2021年版』国内編
第1位〈週刊文春〉2020ミステリーベスト10 国内部門
第1位〈ハヤカワ・ミステリマガジン〉ミステリが読みたい! 国内篇

辻真先 (@mtsujiji) – Twitter

たかが殺人じゃないか のあらすじ

昭和24年、ミステリー作家を目指している主人公は、名古屋市内の新制高校3年生になった。
戦後の教育改革でたった一年だけの男女共学の高校生活(戦前は男女が肩を並べて勉強することなど考えられない時代)。
そんな中、顧問の勧めで主人公たち推理小説研究会は、映画研究会と合同で修学旅行を計画する。
顧問と男女生徒5名で訪れた旅先で巻き込まれた密室殺人事件。
さらに夏休み最終日の夜、キティ台風が襲来する中で起きた廃墟での首切り殺人事件。
二つの不可解な事件に遭遇した彼らは果たして真実に辿り着く事が出来るのだろうか?

たかが殺人じゃないか を読んだ感想

戦後すぐの名古屋が舞台と言う事で、当時を経験した人しか書けないような描写、表現が多く、勉強になる部分が多かった。率直な感想として、批判を恐れずに書くならば、物語に直接関係ない(私が個人的に感じているだけですが)それらの描写が多く、今の人達には少し取っ付きにくく感じるのではないかと思いました。

先生は「たかが殺人じゃないか」という題名じゃないと成立しない話にしようと考えていたと、『このミステリーがすごい!2020』の取材で答えていらっしゃいましたが、話の流れ、内容については確かにその通りだなっと思いました。

更に冒頭と最後の繋がりというか、そこは流石プロだなぁっと素直に関心しながら拝読させて頂きました。

しかしながら、このミステリーがすごい!一位と言う肩書でハードルがあがっていたのかもしれないが、え? これが一位なの。と書かざるを得ない……筆者には残念ながら刺さりませんでした。

感じ方は人それぞれ、多分同年代の読者には懐かしさもあり、刺さるのではないかと思いました。
では更に下の年代の人達が本書を読んでどう感じるのか、非常に興味があります。

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