【ネタバレなし】このミステリーがすごい!2021年版 国内編第3位『法廷遊戯』を読んだ感想

『法廷遊戯』とは

法廷遊戯

本作で第62回メフィスト賞受賞し、2020年7月に発表された五十嵐律人先生のデビュー作。
なんとデビュー作でこのミス3位の快挙。
作家であり、弁護士でもあるので、かなりお忙しいとは思いますが、今後の活躍に期待です。

2021年1月に「不可逆少年」を刊行されています。

『法廷遊戯』のあらすじ

法曹の道を目指してロースクールに通う、久我清義(くがきよよし)と織本美鈴(おりもとみれい)。

彼等には人には言えない”過去”があった。秘密にしていた二人の“過去”を告発する差出人不明の手紙をきっかけに、彼らの周辺で不可解な事件が続く。

そんな時、清義が相談を持ち掛けたのは、同期の天才ロースクール生・結城馨(ゆうきかおる)。真相を追う三人だったが、その先に待ち受ける真実とは……

法廷遊戯を読んだ感想

まさに法曹の道を実際に目指し、経験されている著者だからこそ書ける作品だと感じました。
しかもこれがデビュー作って言うんですから、この先が楽しみですよね。

さて、内容ですが、本書はミステリーとしてだけでなく、冤罪をテーマにした制裁と救済の物語でもあり、飽きさせず一気に読まされてしまいました。緻密に組み立てられた、過去と現在の繋がり、伏線の回収も見事だったと思います。

主人公とヒロインの関係、その人格形成に関わる生い立ち等の描写が少ないと言った声もありますが、個人的にはしっかり描写されていると思いました。“飽きさせずに一気に読まされる”メインストーリが面白い分、印象に残りにくいだけではないのかなと言うのが私の意見です。

裁判、法廷物が好きな方には絶対楽しんで貰える作品だと思いますので、是非おすすめいたします。


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