【ネタバレなし】『蟬かえる』を読んだ感想。このミステリーがすごい!2021年版 国内編第11位

『蟬かえる』とは

蟬かえる

2013年に「サーチライトと誘蛾灯」で第十回ミステリーズ!新人賞を受賞し、デビューを果たした櫻田智也先生の著書。
本作、「蟬かえる」は2020年7月に東京創元社より刊行。このミステリーがすごい!2021年版国内編第11位を獲得。

櫻田智也 (@annoyance2)

『蟬かえる』のあらすじ

本作は5作の短編小説が一緒になった連作集である。
・蟬かえる
・コマチグモ
・彼方の甲虫
・ホタル計画
・サブサハラの蠅
全ての短編に登場する主人公は、昆虫を愛する青年魞沢泉えりさわせん。山村を舞台にした幽霊目撃譚を書いた「蟬かえる」魞沢の少年時代の物語を書いた「ホタル計画」など、ミステリーは勿論のこと、彼の魅力がたっぷりと詰まっている。

『蟬かえる』読んだ感想

物語全般が軽妙なタッチで物語が描かれていて、非常に読みやすいです。探偵役の魞沢泉は、一言で言うと、昆虫好きで空気の読めない人。実在したら痛い人のような気もしますが(笑)彼が非常に魅力的なんですよね。

また、タイトルを見て分かる通り、どの短編も昆虫が絡んでくるんですよね。これによって、季節感とノスタルジックを感じさせ、独特の味わいを与えているような気がします。そんな雰囲気が、謎解きの面白さだけにとどまらない内容の豊かさを感じさせてくれる。いろんなミステリランキングで、高評価を受けているのも納得の短編集でした。

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